みたらし団子の発祥は京都?歴史をたどると下鴨神社へ!京都・大阪の名店も紹介
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香ばしく焼いた団子に、とろりとした甘辛い醤油だれ。みたらし団子は、スーパーや和菓子店でもおなじみの日本を代表する和菓子です。
筆者もみたらし団子は大好きですが、専門店で食べてみると、団子の大きさや形、焼き加減、たれの甘さまで驚くほど違います。
そんなみたらし団子の発祥地として広く知られているのが京都です。なかでも深い関係を持つのが、世界遺産の下鴨神社。実は「みたらし」という名前そのものが神社に由来するとされています。
今回は、みたらし団子の歴史と発祥をたどりながら、京都の名店、さらに喜八洲総本舗や浪芳庵をはじめとする大阪のみたらし団子にも注目してみます。
みたらし団子とは?

みたらし団子とは、一般的には米粉などから作った団子を串に刺して焼き、醤油と砂糖を中心に作った甘辛いたれを絡めた和菓子です。
現在では全国どこでも見かけますが、そのルーツを調べていくと京都の下鴨神社、正式名称「賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)」にたどり着きます。
日本大百科全書では、みたらし団子を「京都名物の団子」とし、下鴨神社の葵祭や御手洗祭などの際に氏子の家庭で作られ、やがて境内の茶店などでも売られるようになったと説明しています。もともとは神前に供える「神饌菓子」の性格を持っていたとされています。(コトバンク)
つまり、現在のような「甘いおやつ」になる以前に、神様への供え物としての歴史があったのです。
みたらし団子の発祥は京都・下鴨神社
みたらし団子発祥については細部に諸説ありますが、もっともよく知られているのが下鴨神社の「御手洗池(みたらしのいけ)」に由来する説です。
境内の御手洗池から湧き出す水の泡を団子に見立てたものが、みたらし団子の原型になったと伝えられています。
さらに興味深い伝説があります。
鎌倉時代末期、後醍醐天皇が御手洗池で水をすくったところ、最初に一つの泡が現れ、少し間を置いて四つの泡が浮かんだというものです。この「一つ+四つ」の泡を団子で表現したといわれています。(コトバンク)
昔ながらのみたらし団子を見ると、串の先に団子が一つあり、少し間隔を空けて四つ並んでいます。
これにはもう一つ、「人間の五体を表している」という説もあります。一つ目が頭、残る四つが両手両足を表し、団子を人形(ひとがた)のように神前へ供え、無病息災や厄除けを願ったというものです。
いつも何気なく食べている5個の団子に、これほどの意味が込められていたとは驚きですね。
最初から甘辛いタレだったわけではない
現在、みたらし団子といえば「甘い醤油だれ」が最大の魅力ですが、最初から現在の味だったわけではありません。
古い形では、団子を焼いて醤油をつけるシンプルなものでした。その後、黒砂糖などを加え、葛粉などでとろみをつけた甘辛いたれへと発展していったとされています。現在につながる甘いたれのみたらし団子が広まったのは大正期以降とする資料もあります。(浅間化学)
つまり、みたらし団子は「神事の団子」から「門前の名物菓子」、そして全国区の和菓子へと変化していったのでしょう。
京都の名店① 加茂みたらし茶屋|発祥の地で食べたい一串

京都でみたらし団子を語るなら、まず外せないのが加茂みたらし茶屋です。
下鴨神社のすぐ近くにあり、創業は1922年(大正11年)。現在では100年以上の歴史を持つ老舗です。(食べログ)
名物のみたらし団子は、先ほど紹介した伝承を思わせる5個の団子。最初の1個と残る4個との間が少し空いているのが特徴です。
焼き目の香ばしさ、もちっとした団子、さらりとした甘辛いたれ。この素朴な組み合わせこそ、京都のみたらし団子らしい魅力でしょう。

下鴨神社を参拝し、御手洗池を見てから門前で団子を味わえば、「みたらし」の意味まで含めて楽しめます。
店舗情報
住所:京都府京都市左京区下鴨松ノ木町53
電話:075-791-1652
アクセス:京都市バス「下鴨神社前」すぐ
※営業時間・定休日は変更される場合があります。
京都の名店② 梅園|俵形のみたらし団子が名物
もう一軒、京都でぜひ食べておきたいのが梅園 河原町店です。

梅園は1927年(昭和2年)創業。みたらし団子をはじめ、あんみつ、かき氷、ぜんざいなどを提供してきた京都を代表する甘味処の一つです。(Umezono Online Store)
ここの最大の特徴は、丸い団子ではなく細長い俵形であること。

これは、たれがより絡みやすくなるよう工夫された形と紹介されています。小ぶりな団子に甘さを抑えたたれが絡み、何本でも食べられそうな軽快さがあります。
加茂みたらし茶屋とはまた違う、京都のみたらし文化を感じさせる一軒です。
店舗情報(河原町店)
住所:京都府京都市中京区河原町通三条下る山崎町234-4
電話:075-221-5017
営業時間:10:30~19:30(検索時点)
※最新情報は公式サイトで確認してください。(Umezono Online Store)
京都の名店③ 古都香|米粉と焼きたてにこだわる
出町柳のみたらし団子専門店、古都香も人気店です。

近江産米を使った米粉100%の団子を手焼きし、甘辛いたれを合わせるスタイル。お団子専門店らしく、焼きたてならではの香りと食感を楽しめます。

下鴨神社や出町柳周辺を歩きながら、複数の店のみたらし団子を食べ比べてみるのも面白そうです。
そして大阪のみたらし団子も負けていない!
発祥の歴史では京都にスポットが当たりますが、「みたらし団子のおいしい街」という意味では大阪も負けていません。
大阪には京都の伝統をそのまま受け継ぐというより、焼き方や形、たれに独自の工夫を加えた個性的なみたらし団子があります。
その代表格が十三と難波です。
大阪の名店① 喜八洲総本舗|十三名物の俵形みたらし

大阪のみたらし団子と聞いて、喜八洲総本舗 本店を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
十三本店は1948年開業。名物のみたらし団子は、丸ではなく俵形です。公式サイトによると、俵形にすることで、より多くのたれが絡み、団子に旨味が凝縮されるのが特徴です。(きやす)

さらに注文後に直火で焼き上げるため、表面にはしっかりした焦げ目。口コミでは焼き加減を好みに合わせて注文する人も見られます。
この「焦げ」が実にいいんです。
甘いたれだけではなく、少し焦がした餅の香りと醤油の香ばしさが加わることで、味に奥行きが出ます。
京都のみたらし団子が「上品で繊細」なら、喜八洲は「香ばしくて力強い」。そんな違いも食べ比べの楽しみです。
店舗情報(十三本店)
住所:大阪府大阪市淀川区十三本町1-4-2
電話:06-6301-0001
アクセス:阪急十三駅西口から徒歩約1分
営業時間:10:00~20:00
※営業日は事前確認がおすすめです。(食べログ)
大阪の名店② 浪芳庵|老舗が生んだ「炙りみたらし」
もう一軒が、大阪・難波で1858年創業という長い歴史を持つ浪芳庵です。(浪芳庵)

名物は「炙りみたらし」。

公式サイトでも一番人気の商品として紹介される、浪芳庵を代表する和菓子です。(浪芳庵)

浪芳庵にはさらに「みたらしとろとろ」という商品もあり、こちらは利尻産昆布のだしと湯浅のたまり醤油を使った特製たれを団子の中に閉じ込めています。外からたれをかけるという、みたらし団子の常識を逆転させたような一品です。
伝統を守りながら、新しいみたらしの食べ方を生み出しているところが大阪らしく感じられます。
店舗情報(本店)
住所:大阪府大阪市浪速区敷津東1-7-31
電話:06-6641-5886
アクセス:Osaka Metro大国町駅1番出口から徒歩約5分
営業時間:平日11:00~17:00、土日祝11:00~17:30
定休日:不定休・臨時休業あり
※営業時間は変更される場合があります。(浪芳庵)
京都と大阪、食べ比べると面白い
こうして見てみると、みたらし団子ほどシンプルなのに店ごとの差が出る和菓子も珍しいかもしれません。
団子は丸なのか俵形なのか。小ぶりなのか大ぶりなのか。しっかり焼くのか、軽く焼くのか。たれは黒糖系なのか、醤油を利かせるのか。さらりとしているのか、とろりとしているのか。
材料自体は決して複雑ではありません。それでも、食べれば店の個性がすぐ分かります。
京都では、まず下鴨神社を訪れ、みたらし団子が神事や御手洗池と結びついて誕生した歴史を感じながら食べたいところ。
一方、大阪では、十三の喜八洲総本舗の香ばしい俵形、難波の浪芳庵の炙りみたらしといった、老舗それぞれの工夫を楽しめます。
まとめ|みたらし団子は歴史を知ると、さらにおいしい
みたらし団子のルーツとして広く伝えられているのは、京都・下鴨神社の御手洗池です。
池に湧き出す水泡を団子に見立てたという説や、五つの団子で人間の五体を表したという説があり、もともとは祭礼や厄除けと深く結びついた神饌菓子でした。そこから門前菓子となり、甘辛いたれをまとった現在のみたらし団子へと発展していったのです。
発祥の京都で歴史ある一串を食べるのもよし、大阪で香ばしく進化した一串を楽しむのもよし。
京都の加茂みたらし茶屋、大阪の喜八洲総本舗、浪芳庵――。同じ「みたらし団子」という名前でも、食べ比べればまったく違う魅力があります。
たかが団子、されど団子。
歴史を知ってから食べるみたらし団子は、いつもの一串より、ちょっと味わい深く感じられるのではないでしょうか。

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